中越国境越え


棚田観光から帰った夜、ホテルではちょろちょろと水が出た。どこまで出るかわからないが、埃っぽい道を移動してきたので、頭がけっこうジャリジャリ。できれば頭だけでも洗いたい。

ということで、一か八か洗髪を始めた。最初、少しだけ髪をぬらし、シャンプーをたらして泡をたて、適当なところで、水道の蛇口を開ける。途中で水がとまったら、、、1.5Lのミネラルウォーターを使うつもりだ。しかし、なんとかシャンプーを洗い流すことはできて、めでたしめでたし。すっきりした気分で、眠られる。

翌朝は7時にチェックアウトした。ベトナムとの国境の街河口行きの7時半のバスに乗るつもりだ。何が起こるかわからないので、早目早目の行動が大切だと思った。しかし、この日7時半のバスはなし(なぜかは不明。バス自体はターミナル内に停まっていたようだが)。仕方がないので、10時10分発で行くことに。
新街鎮から河口へのバスの便が結構あって助かる。

10時7分、定刻前だが出発。座席が一杯になったための出発のようだ(中国では事故防止のためか、長距離バスでは座席数以上の乗客を乗せることは禁止されているらしく、新街鎮のバスターミナルには、定員オーバーで運行したバス会社と運転手?の名前が貼り出されいた。こういう徹底の仕方は中国らしい)。

11時すぎに南沙鎮ターミナルの到着して小休止。一部の乗客はここで食事をとったが、僕は新街鎮で買ったビスケットをかじることに。



バスで少しずつかじっていたビスケット。珍妙な日本語でも商品名が表記されている。「ピザ薄い」と書いてあるが、おそらく「ピザの薄さの」という意味のつもりなのだろう(厚めのピザもあるが)。味は全然ピザっぽくなかったし。


河口への道はかなりの悪路だった。道自体が悪いという場所もあったが、道路工事のせいでかなり走りにくくなっている箇所も多かった。どうも高速道路の建設を進めているらしく、旧道の上に立派な道を作るのではないかと思われた。

工事のせいもあって、途中何回かかなり渋滞し、16時45分ころ河口到着



河口の街。写真の奥の方が国境。



中越国境(中国側)。川をはさんで(向こう側のガラス張りの四角い建物がベトナムのイミグレ。中国のイミグレの建物は柵の中、左手後ろの方にある)。こんな具合に記念写真を撮る人が大勢いて、国境という緊張感はまるでなし。こんなに自由に写真が撮れるなんてびっくりだ。


河口からベトナムのラオカイへの国境越えは何の問題もなく終了。

ラオカイのイミグレの建物を出ると、両替屋(ヤミ?)が声をかけてきて、少しだけ中国元とベトナムドンを両替した。大きな金額はラオカイの駅前で両替するつもり(ラオカイ駅前ではなかなか両替所がみつからず往生しかかったが、駅前の通りに旅行会社みたいなオフィスがあって、そこに両替の表示があり何とか両替できた)。



川はホン河。写真の奥の方で右からナムティ河が合流している。そのナムティ河の向こう側が中国(写真のビルが固まっているあたり-一番手前のいくつかのビルを除く)。


国境からラオカイ駅までは2キロくらい。バイクタクシーがさかんに声をかけてくるが、歩くことに。ホン河沿いの道を街を眺めながら、ゆっくり進む。



ラオカイ駅。ホテルはこの駅前にとった。一泊10ドル(この時のレートで約900円)。1000円以下のホテルに泊るのは久しぶりだ。1000円以下だけれど、トイレ、ホットシャワー付。


ハノイへは昼間の鉄道で移動することに。車内に入る温かい風に吹かれながら、ベトナムの景色を楽しみながら、という考えである。

ところが、翌朝はあいにくの雨、かつ寒かった。さらに、9時15分発の列車が、ハノイからの到着の列車の遅れにより、出発は10時45分になると書かれたボードが提示された(オールベトナム語だったが、列車番号と時刻だけはわかったので何とか理解できた)。


列車の到着を待つ間、これを商売のチャンスと考える人はどこにもいるもので、駅前に焼き立てのフランスパン売りが現れた。

さっそくバゲットを一本買った。お代は10000ドン。日本円で約50円強。焼き立てで実にうまい。一瞬、ベトナムでこんなうまいフランスパンが、と思ったが、そういえばここはかつてはフランスの植民地だったのだ。うますぎてどんどん食べてしまいたかったが自重。これは、昼食・夕食となる予定である。

結局、ハノイからの列車の到着はさらに遅れ、列車は11時15分すぎの出発となった。

ろくに清掃もしない状態で出発したものだから、車内はゴミだらけ。おまけにけっこう混んでいた。
僕の乗った列車にはハードシートとソフトシートというのがあって、ハードは本当に硬く、木製のベンチという感じ。ソフトシートはふつうのシートでリクライニングもついている。ただし、日本でいうグリーンという感じではなく、ただ、シートが柔らかいというだけ。座席間隔は狭く、居住性はかなり悪い。料金がたったの132000ドン=700円くらいだから文句はないが。



ハノイ駅構内。


2時間遅れの出発だったが、ハノイ着は2時間まで遅れていない21時40分到着。とりあえず駅近くのホテルにチェックイン。料金は一泊15ドル。



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