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2016年5月 Archive

熊本震災被災者支援ボランティアに参加して思ったこと

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前の記事で、熊本震災被災者支援ボランティアに参加して思ったことを、英語にある「Thank you (for your help)...助けて下さってありがとうございます」に対する「It's my pleasure (to help you)...あなたを助けることは私の喜びです」という言い方を手掛かりにボランティアの気持ちを推定しつつ少し書きました。

しかし、この会話表現の由来が何なのか確認できておらず、たとえば、権力者とそれに従う人の間で使われるものだとすると、震災支援で助ける側と助けられる側との関係にあてはめて述べると何か変な感じになってしまいます。ということで、由来の明らかではない表現を使うのを避けて書き直しました。

自然災害に遭われた方々を支援するボランティアに参加した方々が「逆に力をもらった」という、その感想を述べることがけっこうあるように思う。テレビなどでそうした映像を見て、その言葉の持つ意味を今一つ理解できずにいたのだけれど、実際にそういう活動をしてみて、それがどんな感覚から発される言葉なのかわかったような気がする。

人は皆、他者の力になりたいという欲求を心のどこかに持っているように思うが、実際の現場で、自分みたいなものでも他者の力になることができるのだということを認識=それを「力をもらった」というような言葉で表す人が多いといったところだろうか?。人それぞれだとは思うが。

それに加えて、被災者の方と心の交流もできるし、他のボランティアの方々とも心を通じ合わすことができる。

この手のボランティア活動には繰り返し参加する人が多いようだ(災害は繰り返し起きては欲しくないが)。最初は「放っておくわけにはいかない」「助けることができる人間が行かなくては」というある種使命感のようなものに駆られてボランティアに行くのかもしれないが(僕もそうだった)、実際活動してみると、上に書いたような経験ができ、それがリピートする要因になっているように思う。そして、僕も可能ならばまた行きたいと思っている。

熊本震災被災地支援ボランティア

201605熊本01

昨日、日帰りで震災被災地支援ボランティアのため熊本へ行って来た(写真は阿蘇熊本空港着陸の直前-ブルーシートがかけられた建物が多い。)

NGOの活動の補助などのボランティアはしたことがあるだけれど、自然災害にあった方々を現地で直接支援するという活動は初めである。

震災発生後、熊本へ行こうとは思ったものの、①雨天時は活動に危険が伴ったり制約を受けるためボランティアが募集されなかったり、その数が極端に減らされること、②応募者が多い場合、ボランティアの受付が打ち切られる場合があること、③自分は東京居住のため移動にかなりのお金が必要になること、④宿泊施設の確保がかなり難しいということ等々、色々と問題があった。

③については、東京-札幌往復生活や海外旅行で稼いだマイルがたくさんあるので特典航空券が使える。ただし、それで単純にOKかというとそうではなく、①がかかわってくる。自分の行ける日に特典航空券を確保しても(特典航空券の予約は4日前までに完了する必要がある)、活動予定日の天気予報が悪くなった場合、予約の変更は可能だが、4日後以降の便にしか変更できず、また、天気の動向を気にせねばならない。被災地支援ボランティア参加の目的で特典航空券を予約する場合、4日前という限定をはずしてくれるとうれしいのだけれど(ボランティア活動証明書を事後に提出という条件をつけるなど方法あると思うがかなり煩雑ですね)。

さて、色々と問題はあったのだけれど、連休が終わってボランティアが足りなくなってきたという情報があり、自分の行けそうな日の週間予報は曇り、特典航空券には空席あり、ということでまずは航空券を確保した(宿泊は難しいので日帰りで)。

その後、毎日天気予報をチェックしていたが、段々と良い方へ変化し、今週の初めには予報は晴れに変わった。最高気温が29度くらいになるというが、その程度ならば問題なし。

次にどこで活動するかを決めなければならない。ボランティアを募集している被災地は沢山あり、どこに行こうかと色々考たが、ちょっと人手が足りていない感じ、空港からタクシーで行ってもそんなに高額にならず、活動後は徒歩で空港に行くことが可能ということで、西原村へ行くことにした。

で、昨日(19日)、予定通り早朝便で熊本へ飛び、タクシーで西原村のボランティア・センターに移動。そして、オリエンテーションが行われた後グループ分けされて村の3箇所に置かれたサテライトへ移動し(車で送ってくれる)、そこでさらにグルー分けされて、支援を必要としている場所へ移動して活動した。

20160502熊本02

上の写真はサテライトで撮ったもの(被災者支援に専念していたので、現地の写真はほとんど撮っていません)。

活動翌日の今、背中と指がかなり痛い。普段、背筋や握力などは全然使わない生活をしているが、被災者の家の中の使えなくなったものや、倒壊しブロック塀のブロックをトラックに積み込む際、かなり背筋と手先の力を使ったらしい。

正伝寺(閑寂)と清水寺(大混雑)

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  • 京都

だいぶ時間が経過してしまいましたが、この3月、コンサドーレの対岐阜戦を見に行ったついでに少し足を延ばして京都に行ったときのことを少しだけ。。。

いつも通りノープランで、何となく向かったのは洛北にある正伝寺。

201603正伝寺

比叡山を借景とする庭園で有名なお寺です。

近年観光客の増大が著しい京都ですが、ここまではその波は押し寄せておらず、まだちょっと寒かったこともあってか拝観者は自分だけ。庭園を眺めつつ静かな時間を過ごすことができました。

正伝寺を出たあとも行きあたりバッタリでブラブラした後、最後は何となく清水寺へ。

高2になった春休み、初めての一人旅で行ったのが京都。

札幌(千歳)-東京は飛行機で往復。東京-京都は懐かしい寝台急行銀河で往復しました、朝京都に着いて、夜京都を発つという強行軍で。

そして、その日、最後に向かったのが日没まで拝観が可能な清水寺。

初京都で行った場所には、なぜかその後も自然と足が向き、アクセスが楽な清水寺は何回行ったかわからないくらいです。

この間、清水寺界隈の変化は著しく、二年坂、産寧坂(三年坂)に並ぶ店もかなり入れ替わってしまいました。僕は観光地にも旬があると思っていて、海外旅行の行先を決める際にも、特に最近はそのことを強く意識していますが、清水寺やその界隈も僕にとってやや旬を過ぎてしまった感があります。しかし、それでも桜や紅葉といったものもあり、その魅力は変わらず、いまだに自然と足が向いてしまいます。

ということで、またまた清水寺へ向かったのですが大混雑。

201603清水寺01.jpg

参道は桜のシーズンでもないのに「何だこれは!」という混雑。夏の観光シーズンに行った、モンサンミッシェルを思い出しました。しかし、このまま観光客が増大を続けたら拝観規制なども行われるようになるのでは、というくらいの混雑でした。

201603清水寺02.jpg

山門前の緋寒桜(? 花のこと全然知らないので間違っていたらすみません)

201603清水寺03.jpg

これも清水寺。

定番の「清水の舞台」の写真はなしです。

自民党のやっていること、やろうとしていることをザックリ考えてみた

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  • 政治

.憲法改正とその体制の維持
①戦前の支配層の子孫である世襲議員が改憲を主導しており、彼らは明治憲法体制に郷愁をもっている。で、どのような憲法を作りたいと考えているのかというと、国家主義的性格が濃厚、天賦人権も認めず国民の権利を公益・公の秩序の維持を根拠に制限できるようにする、つまり国民を支配層の思う枠内にとどめてこうと意図。
②形式的には国民主権・議会制民主主義を残すことになっており論理的には上記のような憲法体制を構築したとしても、政権が打倒される可能性を残してはいるが、そうはさせない仕組みを色々と構築しているし、さらに進めるという感じ(これは至極当たり前のこと)。
(ァ) 所得による教育格差を半ば放置→上流層の子供がより多く大学、それも一流と呼ばれる大学に進学→官僚・大企業の社員に(一部は幹部になり経済界をリード)
(イ) 道徳教育などにより国家に従順な国民を増大させる。
(ウ) マスコミを巧妙にコントロールして国民に正しく判断できるような材料を与えない。

.政権を支える経済界(グローバル企業など大企業・旧支配者層と密接につながっていた旧財閥系の企業など)の利益を第一に考える経済政策
①TPP協定:貿易の自由化という面が強調されるが実態はグローバル企業が活動しやすくなるような仕組みを構築という性格が濃厚
②大企業の国際競争力を維持させるため労働者(大企業を除く)の低賃金が続くことを半ば放置
③多くの国民の所得の低迷による内需低迷を背景とするGDPの低迷をグローバル企業の利益増大によって埋め合わせ、国の経済規模は維持→経済大国として体面は維持(大企業の利益増大がめぐりめぐって庶民にも回って来るということはないというのは、この間の経済状況を見ても明らか)

.国際社会における軍事的プレゼンスの向上をめざす姿勢
 ・第一次大戦後、日本は5大国の一角をしめていたが帝国主義国家としては後発国で、国際政治は米英が主導していた。そして、1922年、ワシントン会議において九か国条約なる条約が締結され、中国における権益確保の原則が取り決められたが(門戸開放・機会均等、それと中国の領土保全)、日本はそれを破るかたちで中国権益拡大を図り、最終的には満州事変に始まる15年戦争に突入していった。この九か国条約に見られる米英の主導によるルールの決定により不利益を被ったという被害者意識が旧支配層にはあると思われる。そこで今度は日本はルールを決める側の立場を確保し、その地位を維持したいという意思が自民党の政治家特に旧支配層の子孫には感じられる。それが表れているのが、安保関連法制に見られる国際的な軍事的プレゼンスを向上をめざす姿勢。つまり単に経済大国であるばかりでなく(国民個々の生活状態を見ると本当に経済大国かよという感じですが)軍事的プレゼンスも向上させて(世界の警察として行動することが厳しくなってきたアメリカの役割を補完するという感じなので、小林節氏が講演などが使う「自衛隊が米軍の二軍化する」という表現は言いえて妙という感じ)、国際社会での発言力の強化→経済面も含む様々なルールを決める際主導権をにぎることができるような立場を得たいという意思があるのでは? ただ、軍事的プレゼンスを高めるというと国民の反対にあうかもしれないので、やたらと北朝鮮や中国の脅威を強調する。 

以上、きわめて大雑把に見てきましたが、自民党は、というかその中心にいる旧支配層の子孫たちは、一般国民一人一人の豊かな生活ではなく国家の利益をめざし、そのなかで、戦前の支配層の子孫・財閥の系譜を引く企業やそこに連なる階層が未来にわたって安泰でいられるような体制を構築しようというしているように思えるのですが。。。

※ところで、本日午後、昨日の記事に修正を加え加筆しました。

憲法集会に行ってきた

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  • 政治

2016年5・3憲法集会01

2016年5・3憲法集会02

2016年5・3憲法集会に行ってきました。参加者数は5万人。会場の様子は写真の通り。昨年が3万7000人ということですから、この参加者数の増大は、現政権による憲法改正の動きに危機感を持つ人が増加していることを示すと思われます(改憲の危機の増大が多くの人を会場に向かわせた)。

世論調査では憲法改正の必要はないと考える国民の方が多いようですが、万が一、改憲派が衆参両院で3分の2以上の議席を獲得して、実際に改憲の発議がなされてしまうと、国民投票の行方は予断を許さないものになってしまうのではと恐れています。(そうならないためにも選挙は大事!)

何せマスコミがどうしようもない状態ですから、憲法改正が必要なもの、よいものという改憲派の宣伝の方が強調され、国民の正しい判断が阻害されないとも限りませんから。例えば、以前記した国会における柳澤協二氏の安保法制反対に関する意見の要点を外したようなNHKの報道のように(それから今回の九州の大地震の報道において震度を示す地図が示された際、鹿児島県(川内原発が所在)を外したものが頻繁に使用されているーテレビだと画面の縦横比率の関係でそうなる場合もあるのかもしれないが、そうした制約のない新聞でもそのような地図を示したものがあるらしいーイタリア旅行中だったためリアルタイムでは確認できていないのですが)、憲法改正論議においても同様の編集がなされ、改憲反対派の極めて論理的・実証的・まっとうな改正に対する批判・懸念がきちんと報道されないとしたら。。。マスコミの状況は、そんな心配をしなければならいようなところまできています。

ちなみに、憲法改正派は「東日本大震災で緊急車両が燃料不足に陥り人命が失われたので、憲法には統制と人権制限を設けた緊急事態条項が必要」と主張しているようですが、先日、TBSの『報道特集』では、取材陣が東北の消防署で事実だったのかを調査したところ、燃料が不足したと答えた消防署はゼロだったという内容が放送されました(ガソリンスタンドと優先的に購入できるような取り決めをしていたり、緊急事態に備えて燃料をプールしておく施設を作る動きも進んでいるとか)。改正派のやり方はひどいものです。こうした報道が多くなっていかなくてはと思います。

TPP協定はかなりまずいものだということ

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  • 政治

旅を中心とするブログのつもりですが、今日はTPP協定についてです。お付き合いいただけるとありがたいです。

正直なところ、TPP協定については貿易を活発化させることを目的としたものというイメージしかなく、これによって、海外の農産物の関税が引き下げられれば、もしくは撤廃されれば、日本の農産物は価格面で輸入品に対抗できなくなり、日本の農業が大きな打撃を受けることは間違いないというくらいの認識しかありませんでした。

そして、マスコミの報道の中心もこの農業問題で、このことが重要なのは間違いないのですが、TPP協定が日本の医療に与える影響も重大で是非考えなくてはならないと思います。

TPP協定によって、日本の国民皆保険制度を撤廃するといった直接的な影響はなさそう感じもしますが(安心はできないかも)、万が一協定が発効してしまうと「非関税障壁」をめぐる攻防で大変なことになってしまうかもしれないのです。

協定には「透明性及び腐敗行為の防止章」というのがあって、その透明性に関する部分には「締約国は、本協定の対象となる事項に関する法令、手続及び一般に適用される行政上の決定を、利害関係者及び利害を有する締約国が知ることのできるような方法により速やかに公表し、又は入手可能なものとすることを確保すること、可能な限り、とろうとする措置を事前に公表し、並びに利害関係者及び他の締約国に対して当該措置の案に関する意見提出のための合理的な機会を与えることを等を規定」とあります。

「透明性」を確保するというのは聞こえのよい言葉ですが、上記を見ると「利害関係者(つまり製品を売り込みたい企業)」をその取引その他色々な仕組みの決定プロセスに参加させるという意味で、これを例えば、日本における薬価(薬の値段)の決定にあてはめると次のようになります。

アメリカの製薬会社が自社の開発した薬を日本で高い価格で売りたい、しかし、日本では薬の値段は厚生労働省の諮問機関である中央社会保険医療審議会(中医協)で議論され、最終的には厚労大臣が決めることになっていますから、思うような価格では売れない。そこで、上記「透明性」の章の規定を利用して薬価決定過程に介入する。そうして薬価が高騰していく。

では、薬価が高騰するとどういうことが起こり得るか。

薬価の高騰は、ただでさえ厳しいことになっている保険財政を圧迫することは明らかです。

保険財政がより厳しくなると、①医療機関に支払われる診療報酬が削減される、②国民の保険料負担が増やされる、③患者の自己負担が増やされ(現在基本的には3割)、最悪高価な薬は保険適用を除外するなんてこともあり得るでしょう。

①によって、医療機関が十分な収入を確保できなくなり経営が悪化してつぶれるなどということも起こりえますし、儲け主義に走らなければやっていけなくなるなんていうことにもなりかねません。結果として大多数の患者に悪影響を及ぼすのは明らかでしょう。

②③は当然、国民にとって大きな負担増となるわけですが、③みたいなことになるのを、アメリカの保険業界が狙っているという見方もあるようです。つまり、日本には優れた国民皆保険制度があるので医療保険はあまり売れない、しかし、医療により多くのお金がかかるようになれば医療保険の販売にとってプラスというわけです。

以上、医療(そのうち薬価)の問題を例にTPP協定が及ぼすかもしれない影響について考えてみましたが、この医療の問題以外にも遺伝子組み換え食品など食の安全に関する問題など、考えなければいけない問題はたくさんあるようです。「まあ、いっか」で済ませられない問題だと感じています。TPPの承認案と関連法案の成立は何とか阻止しなくては。

最後に今回問題意識を持つきっけかとなった、昨秋放送された、朝日放送の「正義のみかた」(TPPの大筋合意で日本の医療制度が崩壊する!?)の動画 を紹介しておきます。最悪、ここまで行っちゃうという内容です。

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