<目次>
 1.世界一周旅行出発-ウイーン(このページ)
 2.ウイーン~サントリーニ島
 3.サントリーニ島観光(1)
 4.サントリーニ島(2)-夕日を見る
 5.サントリーニ島~マドリード
 6.アンダルシアで向日葵を見る
 7.少しだけセヴィージャ観光
 8.マドリードからブラジルへ向かう
 9.ブラジル入国、レシフェからナタルへ
 10.FIFAワールドカップ・日本vsギリシャの試合を観戦
 11.ペルー再訪
 12.地上絵見物
 13.今ひとつやる気の出ないリマ観光
 14.おのぼりさん観光イン・ニューヨーク(1)
 15.おのぼりさん観光イン・ニューヨーク(2)
 16.旅の終わりはヤンキー・スタジアム

  世界一周旅行出発

*この旅行記は帰国後あまり時間が経過しない時期に作成したものですが、2023年、写真の枚数を大幅に増やしつつサイズアップもしてリニューアルしたものです。


2014年6月の旅である。

行き先の決定は自分としては異例の早さで前年(2013年)のことだった。旅行日程は6月に3週間くらいとれそうで、まず考えたのが、2014年のFIFAワールドカップ・ブラジル大会の試合の観戦だった。ただ、日本代表チームにそれほど強い思い入れがあるわけではないので(やはり普段応援している札幌が一番)、何試合も見なくてもよい。また、6月、ブラジル以外に是非行きたいところがあった。それはスペインのアンダルシア地方である。6月はアンダルシアでは広大な畑にひろがるヒマワリの花が見られるのである。

一度の旅行でスペインとブラジルに行くということを決めたため、購入する航空券は世界一周航空券一択となった(普段利用している日本航空も参加しているワン・ワールドの世界一周航空券を使うこととした)。

12月には組み合わせ抽選が行われ、日本チームの日程も決まった。第1戦が6月13日、場所はレシフェ。第2戦が19日、場所はナタル、第3戦は23日場所はクイアパ。

自分が日本を空けられるのは6月10日前後から6月いっぱいくらいまでで、それを踏まえて旅程を組んでいった。

航空機での移動に時差ボケはつきものだが、西回りでの移動の方がずっと時差ボケが少ない(なぜだかはわからないが)。とすると、第1戦を観戦するとするとヨーロッパにほとんど日程を割けない。一方、第3戦を観戦するならば、ヨーロッパをゆっくり周遊でき、場合によってはモロッコあたりにも寄れそうだが、どうもクイアパという街のホテルが極端に少なく、部屋の確保が難しそうである。ということで、観戦は日本チームの第2戦ということにして、すぐにナタルのホテルを押さえた(何回か予約とキャンセルを繰り返し最終的にはスタジアムまで徒歩10分くらいという好立地のホテルを押さえることができた)。もちろん、この時点で観戦チケットは確保できておらず、抽選という関門を通過しなければならなかったのだが。

日本出発日は6月9日、6月17日にブラジル入りという予定をたてた。ヨーロッパには約1週間滞在できるので、アンダルシア以外にもう1~2箇所見られる。そこで、浮上してきたのが、ギリシャのサントリーニ島。エーゲ海に浮かぶ島で、白い家が並ぶギリシャの典型的な観光地である。ちょっとメジャーすぎだが、ギリシャを初めて訪れた頃から気になっていた島である。ただ、今まで海外へ行っていた3月は完全にシーズンオフで天候も安定せず、一方8月だとバカンスシーズンでどれだけ混雑するか想像もつかない。6月ならば観光客の数も夏休み時期よりは少なく、天気も安定しているのでよいだろうという判断である。

ということで、日本をたった後、ギリシャのサントリーニ島に行き、その後スペインに飛んで、アンダルシアのヒマワリを見てからブラジルへ飛ぶという旅程が決まった。

最初の目的地はサントリーニだが、もちろん日本からの直行便はない。日本からヨーロッパのどこかの都市へ飛び、さらにギリシャへ移動、そこから国内線でサントリーニ島というルートもあるが、ワンワールドのホームページで調べていると、ギリシャの国内線を使わずにサントリーニ島へ行けることがわかった。ルートは成田-フランクフルト-ウイーン-サントリーニというもので、ウイーンで1泊となる。



<6月9日>
11時35分発のJALのフランクフルト行きに乗るため、まず成田空港へ向かった。

チェックイン後、搭乗時刻までラウンジでゆっくり、といきたいところだが、アメリカン航空に航空券のスケジュール変更の電話をしなくてはならなかった(世界一周航空券は予約便の変更が可能な航空券)。

ワンワールドの世界一周航空券の発券はネットででき、担当はアメリカン航空だったが(JALの支店で発券手続きが可能であったのかは未確認)、旅程の変更はネットではできず、直接アメリカン航空に連絡しなければならなかった。

もともとのスケジュールは、ブラジルでワールドカップの試合を見た後、ブラジル国内を少し観光した後、サンパウロからマイアミ乗り継ぎでニューヨークへ向かうというものだった。しかし、気が変わってワールドカップの試合を見た後すぐにサンパウロからリマ(ペルー)へ飛び、ナスカへ地上絵を見に行くことにした。ナスカへは行ったことがあるのだが、その後、新たな地上絵が発見されており、それを見たいと思ったからである。それで、世界一周航空券をはみ出すかたちでリマ・サンパウロ往復の航空券を確保した。リマからマイアミ、ニューヨークへというルートに変更することを考えなくもなかったが、変更が面倒だったのか、サンパウロまで戻ってからニューヨークへ向かうという旅程はそのままだった。

このスケジュールのメリットは1日だがサンパウロ観光が可能ということだったが、サンパウロで1日使うことにより、ニューヨークでのスケジュールがキチキチになるというデメリットがあった。サンパウロで1日使うか、ニューヨークで1日余計に確保するか、ギリギリまで迷ったのだが、結局、ニューヨークでのスケジュールに余裕を持たせることにした。決断したのは、本当に出発間際で、前々日か前日のことだったか?

スケジュールの変更に伴うホテル予約の変更は容易だったが、問題は世界一周航空券の予約変更だった。出発前日(6月8日)にアメリカン航空に電話をして旅程の変更をお願いしようと思ったのだが、この日は日曜日だった。そして、何と日曜日は日本国内のアメリカン航空の電話受付が休みだったのだ。

アメリカに電話して(日本国内の番号から転送される仕組みだったか?)変更を依頼することは可能だったが、英語で伝える必要があり、何かの間違いで希望とは異なる便に予約が入ってしまうと、後でまた面倒になる。

ということで、上に書いたように、成田空港でアメリカン航空に電話をかけたのである。

しかし、スケジュールの変更希望は受け付けてもらったが、確定(運賃の変更を含む)には時間を要するということで、翌日、また連絡してほしいと言われてしまった。


JAL便は順調に飛び16時頃(現地時間)フランクフルト到着。

フランクフルトを20時10分に出発する便に乗り継ぎ、ウイーンに着いたのが21時半頃。

最初は空港のホテルを予約しておこうかとも思ったが、高かったのと翌朝少しだがウイーン市内を歩けるということで、市内のホテルを予約していた。

ウイーンの空港から市内まではけっこう近く、21時50分のバスに乗り、市内のシュヴェーデン・プラッツに着いたのが22時25分頃。かなり遅い時間だが、もっとも日が長い時期であり、夏時間を採用していることもあって、日没から1時間半くらいしかたっておらず、街はまだ夜の早い時間帯という感じの賑わい。

しかし、バスを降りた場所がよくわからなかった。手持ちの地図を見ても、街角にあった案内図を見ても、今一つ自分のいる位置がわからない。すぐそばに川が流れており、現在地の把握は容易なはずなのだが、長時間の移動で頭がボーっとしており、地図が読めないのだ。でも、なんとか自分の位置を把握し予約したホテルにたどりつくことができた。



<6月10日>
あまりよく眠れず、3時半過ぎに目が覚め、4時過ぎには起きだした。日本はもうビジネスアワーだ。ということで、日本のアメリカン航空に電話をかけた。航空券の変更はちゃんと完了しており、メールで新たなEチケットの送信もお願いした。

この日は11時25分の飛行機でサントリーニまで飛ぶことになっている。空港に9時半くらいまでに着くとして、9時のバスでウイーン市内を出ればよいので、朝食後、約1時間、ウイーンの街を歩いた。



シュテファン大聖堂。




モーツアルトの像。




ウイーンには路面電車がある。旅客用の車両ではなさそうで、ちょっと面白かったので1カット撮影。