長崎までお菓子を買いに行く旅
いずれ実家仕舞いをしなければならないので、少しずつ両親の遺品のチェックをしている(まだ大々的な整理-廃棄はしていない)。
そんななか、葉書や切手などをしまってある引出しから2015年夏長崎に行った際に、空港でお土産として買ってきたお菓子のパッケージが出てきた。
日本のあちこちに行った際、母へのお土産としてお菓子を買っていくことは珍しいことではなかったのだが、そのパッケージをとっておいたということはそのお菓子が余程気に入ったのだろうか? 母のことだからパッケージのデザインが気に入ったという可能性もある。今となっては確認しようがないのだけれど、急に同じお菓子を買ってきて仏前に備えたくなった。
長崎空港にはオンラインショップというものがあり、わざわざ行かなくても、そのお菓子は手に入るのだけれど、現地へ行って買い、そして仏前に備えるという手順を踏むことが気分的に大切に感じられたので、2週間ほど前、長崎に行ってきた(正確には長崎空港)。
往路の長崎便は良い時間帯の便の席がほとんど埋まっていたので、前々からいつか実行しようと思っていた熊本イン、長崎アウトというルートをとることにした。
当日、熊本空港から肥後大津駅まで空港ライナー(何と無料)で移動、そこからJRで熊本さらに長洲へと移動。長洲駅からは徒歩で長洲港まで行き、そこから島原半島の多比良港行きのフェリーに乗船した。
長洲から多比良までの所要時間は45分。予定通り17時35分発の船に乗船。当日の日没時刻は18時くらいなので、うまくいったら島原半島に沈む夕日が見られるという目論見だった。
ずっと前線がかかっていて天気が心配されたが、この日の夕方にはその前線は東へ抜け、JRに乗っている際には西の空には青空が広がってきた。
ところが、長洲駅を出て港へ向かって歩き出すと厚い雲が。。。局地的雨雲というやつである。
幸いフェリー乗り場に着くまで天気はもってくれたが、乗船時刻のころには土砂降り。島原半島は見えず、夕日も無理という状態になった。
しかし、雨雲は局地的なもので、有明海を進むうちに東の方(熊本県方向)は晴れ間が出てきて、何とも言えぬ色を見せてくれた。
上の写真はフェリーから熊本県方向を望んだもの。もう少し海がオレンジがかって見えたのだけれど。
多比良からは島原鉄道で諫早へ移動。諫早からはJRで長崎空港最寄りの大村へ行き、駅近くのビジネスホテルに投宿。
翌朝、長崎空港で首尾よくお菓子を購入し帰途についた。
残念ならがパッケージのデザインが若干変わっていたけれど、帰宅して早速仏壇に供え、翌日食べてみた。
味はそんなに美味いか? という感じで、母はパッケージが気に入ったのだろうなあと、一応の結論に達した。
それにしても、どこか観光名所を訪ねるわけでもない変な旅だったが、とても充実感を得られた旅だった。
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